Led Zeppelinのアルバム「Physical Graffiti」の一枚目最終曲。
前期の代表曲が天国への階段なら、後期の代表曲はこれでしょうか。
ツェッペリンがプログレをやったらこうなった、みたいな感じの曲ですね。ピンク・フロイドをもう少しハードにした感じ。
ロックバンドの曲ですが、オーケストラの楽団で好まれたりなど、クロスオーバー性も強いです。
あとプラントの歌詞に関しても非常に特徴的です。
ファースト、セカンド・アルバムの歌詞が盗用に近い引用が多かったのに対して、この曲の歌詞はオリジナルであるだけでなく、非常に詩的にもこなれていて、見違えるほどに大きく成長したと言えるのではないでしょうか。
歌詞は、思い描く地を目指し、辺境の地を彷徨う旅人、といった感じ。
実際のカシミールはインドとパキスタンの間にある山岳地帯ですが、着想の元はサハラ砂漠のようなので、あくまでイメージといった感じです。
和訳
ああ、顔へ太陽を照りつけさせ、
星で俺の夢を満たして。
俺は時と空間の旅人
来たことのある場所へいくため
穏やかなレースの老人たちと同席
この世界はめったにお目にかかれない
彼らが座って待つ日々の話
全てが明らかにされるだろう
軽快で優雅な舌からでてくる、話と歌
その音は優しく耳を撫でる
でも聞こえる言葉のことは上手く話せない
ただそのストーリーはとても明快なんだ
ああ、
ああ、ねえ、僕は飛んでいたんだ
ちがう、ママ、否定できることじゃない
ああ、そうさ、僕は飛んでいたんだ
ママ、ママ、認めざるが得ないんだ、否定できることじゃないんだ
僕の見たもの全てが茶色になる
まるで太陽が地を焼くように
僕の目が砂で満ちる
この不毛の地を入念に見て回るから
見つけようする、見つけようとする、来たことのある場所を
嵐の操縦士は跡を残さない
まるで夢の中の思想みたいに
ここはあの場所へと僕を導く道なんだ
黄色い砂漠の流れ
夏の月の下にある僕のシャングリラ
僕はまた戻ってくるよ
きっと土埃が高く舞っているだろうね、
6月にカシミールを通る時には
4つの風の父よ、僕の帆をはためかせて
年月という海を越えて
何ももたずに、ただ正直な顔で
恐怖という海峡に沿って
ああ、、、
今、道中に、そうさ
見える、道が見えていて、君は待っている、そうさ
ウーイェ、、、、いいじゃないかって
ウーイェ、、、、いいじゃないかって
ウー、ねえ、、ねえ、一緒に来てくれよ
さあ、一緒に来てくれよ、一緒に来てくれよ
単語、表現
lilting:軽快な
caress:愛撫、優しくする、心地よくあたる
fill with:(主語が)~で満ちる
Shangri-La:小説「失われた地平線」に出てくる理想郷の名前
provision:用意、食料、準備、条件
strait:海峡
I'm Down:ノックダウンされて、賛成、そうしよう
訳注
Talk and song from tongues of lilting grace
Whose sounds caress my ear
But not a word I heard could I relate
The story was quite clear
軽快で優雅な動きをする舌からでてくる、話と歌
その音は優しく耳を撫でる
でも聞こえる言葉のことは上手く話せない
ただそのストーリーはとても明快なんだ
Aメロ二回し目の最初
直訳は上のような感じですが、
意味としては、知らない言語の音に魅了されて、その言語で話される話も歌も魅力的に思ってたら、内容もわかってきた(気になれる)、みたいなことだと思います。
僕は個人的に英語のLの音が好きだったりするんですが、
そんな感じで、
「ヒンディー語の音って綺麗だな、みたいに思って聞いていたら、個々の単語や文の意味がしっかり理解できるわけじゃないのだけど、なんか言ってることはわかってきた」みたいな。
そういう不思議な感覚でしょうか。そういうのを含めて彼の地へ導かれている感じがするのでしょう。
歌詞
Oh, let the sun beat down upon my face
With stars to fill my dreams
I am a traveler of both time and space
To be where I have been
Sit with elders of the gentle race
This world has seldom seen
Talk of days for which they sit and wait
All will be revealedTalk and song from tongues of lilting grace
Whose sounds caress my ear
But not a word I heard could I relate
The story was quite clear
OhOoh, baby, I been flying
No yeah, mama, there ain't no denying
Ooh, yeah I've been flying
Mama, mama, ain't no denying, no denyingAll I see turns to brown
As the sun burns the ground
And my eyes fill with sand
As I scan this wasted land
Trying to find, trying to find, where I've beenOh, pilot of the storm who leaves no trace
Like thoughts inside a dream
Here is the path that led me to that place
Yellow desert stream
My Shangri-La beneath the summer moon
I will return again
Sure as the dust that floats high in June
When movin' through KashmirOh, father of the four winds, fill my sails
Across the sea of years
With no provision but an open face
Along the straits of fear
Oh, oh
Oh, ohWhen I'm on, when I'm on my way, yeah
When I see, when I see the way, you stay-yeah
Ooh, yeah-yeah, oh, yeah-yeah, when I'm down
Ooh, yeah-yeah, oh, yeah-yeah, but I'm down, so down
Ooh, my baby, oh, my baby, let me take you there
Come on, let me take you there...let me take you there