和訳
生まれたばかりで、高さは10フィート
でも、彼らはそれを少年(little boy)と呼んだ
そしてC7H5O6N3、T-N-Tとも呼んだ
火の玉は太陽を曇らすだろう
残酷な形の確約された死
広島、私の愛よ
私たちの顔につばを吐き捨て、呪うような言葉をかけても、
私たちは許されることを請う
太陽に恥をかかせる火の玉
地面の影を焼く
雨が降り、この土地を乾かす
喉の渇きった人に砂漠を残していく
やつらはみな、これが戦争を終わらせてくれたと言った
そして、爆弾に関してキリストに感謝する
聖職者と魔女もみな同意する
やつらは死んで、彼らを解き放つべきだ
太陽に恥をかかせる火の玉
地面の影を焼く
雨が降り、この土地を乾かす
喉の渇きった人に砂漠を残していく
ヒロシマ!
意味やメモ
アルカトラスのアルバム「No Parole From Rock 'n' Roll」の収録曲。アルカトラスの代表曲の一つですね。
歌詞は、わかる通り原爆が落とされた広島に捧げるもの。
アルカトラスはアメリカのバンドで、ボーカルで作詞しているグラハムもアメリカ在住(出身はイギリス)なので、原爆を落とした当事者側から、なんてひどいことをしてしまったんだ、人によっては原爆が戦争を終わらせたというがそれじゃ原爆で亡くなった人が浮かばれない、
と言っているような歌詞です。
最初の方のC7H5O6N3はTNT(トリニトロトルエン)の化学式です。ちなみにTNT自体はダイナマイトなど、普通の爆弾の爆薬として使われる物質で、原爆ではないです。原爆を含めた爆弾などの爆発力の単位としてTNTを用いることはあります。
また最初に出てくる、Little Boyとは実際に広島に投下された原子爆弾のコードネームです
他、雨が土地を乾かす(the rain falls to dry the land)、ですが、原爆投下後や原子力発電所の爆発後に降る雨は黒い雨と呼ばれ、放射能物質を多量に含んだ雨であり、この雨に打たれることで二次的な放射能障害をおこします。
その後実際に草が生えなくなる、かはわかりませんが、ここでは、黒い雨が良い物質なわけがなく生き物が住めなくなる的な意味で、土地を乾かす雨なのだと思います。
また、喉の渇き切った人(the thirsty man)について。
原爆が落とされた日は、夏の暑い日だったことに加え、原爆の熱風、爆風によって全身にやけどを負い、全身が渇き切った感覚になったことは想像に容易いです。特に喉の渇きを訴えて、水を求める人が多かったことは事実として有名なので、この辺のエピソードからでしょう。
そして黒い雨の水で二次的放射能被害をおこしたり、熱い故に川に飛び込み溺れ死ぬ人が非常にたくさんでました。
単語、表現
dim: 曇らす
Mon Amour: (フランス語)私の愛
原詩
It was newborn and ten feet tall,
But they called it little boy,
And C7, H5, O6, N3 they called him
T-N-T.The fireball would dim the sun,
Promising death in its cruelest form.Hiroshima Mon Amour
As we beg to be forgiven do you spit,
In our face and curse us all.The fireball that shamed the sun,
Burning the shadows on the ground,
As the rain falls to dry the land,
Leaving desert for the thirsty man.They all said it would end the war,
And we thanked Christ for the bomb,
And the priests and witches all agreed,
They should die to keep them free.The fireball that shamed the sun,
Burning the shadows on the ground,
As the rain falls to dry the land,
Leaving the desert for the thirsty man.
HIROSHIMA!!!